【秋の季語】『秋高し』の意味とは?使い方や俳句・類語をご紹介します!

季節のことば・季語

秋の空といえば、どんなイメージがありますか?

とりわけ晴れた日の秋の空は、
きりっと爽快に澄み渡り、本当に清々しく気持ちよいものですよね。

今回は、このような秋の空をあらわす
『秋高し』という秋の季語について解説します!

あわせて類語や俳句もご紹介しますので、
ぜひ、参考にしてくださいね。

 

【秋高し】意味

『秋高し(あきたかし)』という言葉は、秋の季語です。
意味は、つぎのとおりです。

 

秋、大気が澄んで空が高く感じられるこという。
(出典:精選版 日本語大辞典)

 

このように『秋高し』という秋の季語は、
空気が澄んで、空が高く、遠くに感じられることをあらわしています。

大気が澄んでいると、空も広々とした感じになります。

夏が終わり秋になると空気が乾燥してきて、見通しがよくなります。このように空が広々と澄んだ感じが、秋の空は『高い』という表現になっているのでしょう。

ちなみに秋の空は、雲にも特徴があります。

代表的な秋の雲には、いわし雲さば雲
羊雲などがありますが、いずれも秋の季語になります。

秋の空を見上げて、どんな雲が出ているのか眺めてみるのも楽しいですね!

どの雲が出ていても、空が高く感じられるのが秋の季節ですね。

 

【秋高し】類語

『秋高し』の類語には次のような言葉があります。

すべて、【秋の季語】です。

天高し(てんたかし)、
秋高(しゅうこう)、
空高し(そらたかし)
おかめ
おかめ

秋って、
空が高いんだにゃぁ。

小梅
小梅

空気が澄んでいるからにゃ。
次は俳句を紹介するにゃ!

 

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【秋高し】俳句

こちらでは、秋の季語『秋高し』と類語を使った俳句をご紹介します。

 

天高し 雲行くままに 我も行く
高浜虚子

 

秋高し 雲より上を 鳥かける
正岡子規

 

地に足をつける明日や 秋高し
稲垣廣太郎

 

どこまでも 空高かりき 寒の入
森澄雄

 

秋高し わが心 今全開に
稲畑汀子

 

 

楠の木の とはの翠や 秋高し
日野草白

 

冴返り 空高し 月遠し 星遠し
星野立子

 

秋高し 空より青き 南部富士
山口青邨

 

秋高し 船でくぐり 厩橋(うまやばし)
鷹羽狩行

 

紀の国を 紀の川流れ 天高し
村山故郷

 

空高き 星夜となりぬ 花八つ手
三橋鷹女

 

風紋は 天よりの文 秋高し
鷹羽狩行

 

秋の季語『秋高し』と類語を使用した俳句をいくつかご紹介させていただきました。

次は『秋高し』の季語の使い方について、解説します!

 


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【秋高し】使い方

こちらでは『秋高し』の使い方を解説します。

『秋高し』やその類語の俳句を見ていくと、『秋高し』という季語の使い方もなんとなく見えてきます。

今回は、大きくつぎの2つの使い方でまとめてご紹介します!

 

1.『秋高し』の意味と同じ
【風景】や【情景】をあらわしたもの。2.『秋高し』の意味から受ける
【感覚】をあらわしたもの。

 

上記のように、『秋高し』の意味と同じような【風景】や【情景】をあらわす場合と、
『秋高し』の意味から受け取れる
【感覚】を表現する場合があります。

 

それでは、それぞれの使い方について、さらにくわしく解説していきます!

1.【風景】や【情景】をあらわすもの

ここでおさらいですが、『秋高し』の意味は、つぎのとおりでした。

秋、大気が澄んで空が高く感じられるこという。
(出典:精選版 日本語大辞典)

 

このように、秋の空を見上げれば、大気が澄んでいることから、空が高く遠く見えます。

そのような秋の空を『秋高し』『天高し』『空高し』などという言葉で表現しました。

これらの季語で、目の前の【風景】や【情景】そのものをあらわした俳句は次のようなものがあります。

 

紀の国を 紀の川流れ 天高し
村山故郷

 

秋高し 空より青き 南部富士
山口青邨

 

俳句をよんで、風景をイメージできましたか?

天高く晴れ渡る秋の空の下を、紀ノ川が悠々と流れる様子を。

大気の澄んだ秋の空を突き抜けるように、南部富士(岩手山)がそびえたつ様子が目に浮かびましたか?

このように『秋高し』とは、
【風景】や【情景】として、秋の空が突き抜けるように高い様子をあらわします。

 

2.【感覚】をあらわすもの

もうひとつの表現は、『秋高し』という言葉を感覚的にとらえたものです。

『秋高し』のことばの意味から連想される感覚は、どんなものがあるでしょうか?

いくつかあげてみたいと思います。

解放感、すっきり、さわやか、
清々しさ、広がるような、
爽快な、突き抜ける、
前向きな、希望、
晴れ晴れとした、
さっぱりと、
まっすぐな、クリアな、
透明な、純粋な、

こんな感じでしょうか?

あなたはどんなことばを思い浮かべましたか?

 

『秋高し』を【感覚】で表現した俳句には、つぎのような作品があります。

先ほど挙げた言葉を参考に、つぎの俳句をよんでみると、さらに伝わってくるものがあると思います^^

秋高し わが心 今全開に
稲畑汀子

 

天高し 雲行くままに 我も行く
高浜虚子

このふたつの俳句から、あなたはどんなことを感じましたか?

 

今回ご紹介したように秋の季語『秋高し』には、
【風景】と【感覚】という大きくわけて2つの使い方がありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

 

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まとめ

今回は、『秋高し』という秋の季語についてご紹介させていただきました。

『秋高し』について簡単にまとめると、つぎのとおりです。

  • 秋の季語
  • 意味は、秋に大気が澄んで空が高く感じられるこという。
  • 同じような意味の季語(類語)には、『天高し』『秋空』『空高し』などがある。
  • 季語の使い方としては、つぎのよに大きくわけて2つの使い方がある。
    ①意味とおなじような【風景】【情景】をあらわす
    ②意味から感じ取れる【感覚】をあらわす。

ぜひ、『秋高し』という秋の季語を使ってみてくださいね!

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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