秋の風にまつわる言葉と【秋の季語】類語や意味を一覧にまとめました!

季節のことば・季語

あなたは、秋に吹く風ときいて、どんなイメージがわきますか?

秋は、夏が終わって静かになり、なんとなく寂しさを感じる季節。紅葉が美しく彩り、果実が実る豊かさを感じる季節でもあります。

静かでおだやかな風が吹く一方で、気候の変動も激しく、台風などの激しい風も吹きます。

このように、さまざまな秋の風をあらわす日本語は実に多くあります!

日本語は本当に深いですよ。

秋を感じる風の季語やことばを一覧にまとめました。ぜひ活用してくださいね。

 

秋の季語

風にまつわる秋の季語をご紹介します。

俳句などの季語の世界では、秋は二十四節気で【初秋】【仲秋】【晩秋】と、3つに区分することができます。

この3つの秋をまとめて、【三秋】ともいいます。

こちらでは、この【三秋】【初秋】【仲秋】【晩秋】それぞれの時期の風にまつわる季語をあつめました。

 

三秋

三秋(さんしゅう)とは、秋の季節のことをいい、立秋(8月7日頃)から立冬の前日(11月6日頃)までの期間をいいます。

そして三秋は、初秋・仲秋・晩秋の3つの期間の総称です。

こちらでは、三秋をとおして使うことができる、風にまつわる【秋の季語】をまとめました。

季語読みかた意味
秋風あきかぜ秋に吹く風のこと。詩人はこの風のことを、身にも心にもしみてなにか哀れを誘うような風という。
秋の嵐あきのあらし秋季に吹く、台風のような強い風のこと。『春の嵐』に対する季語でもある。
秋の音あきのおと風やせせらぎなど自然の音や、人がたてる物音など心の中に響く秋の気配など、物音がささやかに聞こえることをいう。秋の声のこと。
秋の声あきのこえ風や水の音、鳥の声など、秋を感じさせるようなやや物さみしい音、声、響きのことをいう。物音がささやかに聞こえるような感じも言う、秋の気配をあらわす。:秋声(しゅうせい)
色なき風いろなきかぜ秋の風のこと。秋風のことは『素風』ともいうが、これにちなみ、華やかな色をもたず、無色透明の中に身にしみいるような秋風の寂寥感をあらわしている。
風持草かぜもちぐさ植物の荻(おぎ)の古名のこと。ススキに似た植物。別名:風聞草
金風きんぷう秋の風のこと。秋は、五行の金行にあたることから、このような呼び名に。
爽籟そうらいさわやかな秋風の響きのこと。『籟』とは、もとは穴が3つある笛のことをいう。
鳩吹く風はとふくかぜ山で鹿狩りをしているとき獲物を発見したものが、両方の手のひらを合わせて鳩の鳴き声に似た合図を吹いて教えるのが合図だが、その鳩吹きににた音を出す秋の西風のことをいう。
鯉魚風りぎょふう秋の風のことをいう。
律の風りちのかぜ秋の感じをたとえて言ったもの。時候。

 

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【初秋】

俳句などの『季語』の世界では、秋とは、立秋(8月7日頃)から立冬の前日(11月7日頃)までをいいます。

こちらのでは、秋の中でもはじまりの頃。『初秋』の風にまつわる季語をあつめました。

『初秋』は、二十四節気の立秋(8月7日頃)~白露の前日(9月6日頃)までのことをいいます。

 

季語読みかた意味
秋の初風あきのはつかぜ秋に入って初めて吹く風。秋の訪れを実感させるそよ風のこと。
:秋初風、初風
一番風いちばんかぜ秋になって最初に吹く暴風のこと。つづいて吹く風を二番風、三番風という。
荻の声おぎのこえ荻の葉を揺らす風がたてる寂しい音のこと。荻は昔から秋を知らせる草とされていた。
送南風おくりまぜ・
おくりまじ
旧暦7月(新暦では7月下旬頃~9月上旬頃)の盂蘭盆過ぎに吹く南風のこと。
風の盆かぜのぼんもともとは盂蘭盆の祖霊を祭る行事のことであったものが、風害を防ぎ、豊作を祈願する風祭と習合したものと考えられている。
初嵐はつあらし秋の初めに吹く強い風のこと。
盆東風ぼんごち陰暦6月中旬頃(新暦では7月ころ)に吹く東風のこと。伊勢国の方言。
盆北風ぼんぎた初秋に吹く北風のこと。
萩の下風はぎのしたかぜ萩の茂みの下を吹き抜ける風のこと。

 

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【仲秋】

【仲秋】とは、新暦(二十四節気)では9月7日頃の白露~10月8日頃の寒露の前日までをいいます。

『ちゅうしゅう』と読みます。

【仲秋】は、旧暦の8月にあたります。

こちらでは【仲秋】の風にまつわる季語をあつめました。

 

季語読みかた意味
青北風あおぎた西日本で吹くかなり強い北風のこと。別名:雁渡し(かりわたし)
秋風月あきかぜづき『葉月』の別名。陰暦8月の異名。黄金色に稔った稲に秋風が吹く季節をあらわす言葉。
おしあな台風に伴う南東の強風のことで、おもに九州の海岸地方でいう。
黍嵐きびあらしキビの穂が強めの風にも倒れんばかりになびく様子をあらわした言葉。葉先のふれ合うざわざわとした音も重なり、嵐めいた様子をあらわす。
芋嵐いもあらし里芋の葉を吹き分ける秋の強風のこと。
鮭おろしさけおろし東北地方に吹く強い風のこと。鮭が産卵のために遡上するころに吹き荒れる風で、このように呼ばれる。
台風たいふう台風は、南洋方面で発生した熱帯低気圧で、最大風速毎秒17.2m以上の暴風雨のこと。北の方へ進むにしたがい勢力を増し、ある程度北上するとやがて衰える。台風は中心ほど気圧が低く、時計の針と反対方向に渦巻いている。類語:秋台風、風台風
高西風たかにし秋に吹く強い西寄りの風のこと。おもに山陰・九州地方でいう。稔った稲をなぎ倒したり、海が大荒れになるなど、農業、漁業にも影響を与える風。
二百十日にひゃくとおか立春から数えて二百十日目のことをいい、新暦ではだいたい9月1日頃。台風シーズンの到来で、二百二十日と合わせて農家にとっては厄日といわれる。類語:二百二十日
野分のわき 

類語:野わけ、野分雲、野分だつ、野分跡、野分晴

やまじ・
やまぜ
台風や発達した低気圧が通過するときに吹く風のことで、おもに中国・四国・九州地方でいう。

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【晩秋】

こちらでは『晩秋』の風にまつわる季語をあつめました。

季語の世界の『晩秋』とは、だいたい二十四節気の寒露の10月8日頃~立冬の前日11月7日頃までをいいます。

 

季語読みかた意味
大西風おおにし瀬戸内海や八丈島などで吹く、西風のことをいう。
冷まじすさまじ秋に冷気の強いことういう。晩秋のころに感じる急に身に迫るような冷やかさのこと。類語:冷ゆる

 

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【その他・秋の季語】

こちらでは、風を感じる秋の季語をあつめてみました。

直接的に風をあらわしている言葉ではありませんが、風を感じることばでも、風を表現することができます。

ことばから秋の空気感や香りを感じることができます。

よかったら、参考にしてみてくださいね。

季語読みかた意味
風日待ちかぜひまち、
かざひまち
稲が穂を出し実をつける、旧暦八朔のころ(新暦で8月下旬から9月頃)に、大風が吹いて農作物に被害が出ないように祈願する、風鎮めの祭事のこと。:風祭
草の香くさのか秋のさまざまな草の匂いのこと。他の季節とは違う、秋のしっとりとした草の香り。
今朝の秋けさのあき立秋のころの朝の感じをいう。秋めいた朝の空気感。
秋気しゅうき秋の清くさわやかに澄み切った空気の感触のこと。類語:秋気澄む
新涼しんりょう秋に入ってから感じる涼しい空気のこと。

 

 

風の言葉(季語以外)

季語以外でも、風にまつわる素敵な言葉はたくさんあります!

こちらでは、季語以外
秋を感じる風の言葉をあつめました。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

静かな風

秋を連想させる、静かで、微かなさまをあらわす風の言葉をあつめました。

おもに、静かな風、さみしさを感じるような風、おだやかな風、はかない風などをあらわす言葉です。

ことば読みかた意味
秋風立つあきかぜたつ秋の訪れをあらわし、秋風が吹きはじめることをいう。
有無風ありなしかぜ
一掌風いっしょうふう微風、そよ風のこと。「一掌」とは、手のひら一つ分ということで、それほど微かな風。
一点風いってんふうほんの少しの風。「一点」は、少し、わずかの意味。
浮き世の風うきよのかぜはかないこの世、煩わしくてままならない世間の諸事万端を風にたとえていっている。
湖風うみかぜ湖から吹いてくる風のこと。また、湖面を吹く風。
風明かりかざあかり風が吹き出す兆しのように空が明らむさまをあらわす言葉。「風焼け(かざやけ)」ともいう。
風色かぜいろ・
かざいろ
風の色のこと。
風凪かざなぎ風もやみ、波も静かになること。「風和ぎ」とも書く。
風が立つかぜがたつ風が吹きはじめることをいう。
風の調べかぜのしらべ風が自然にたてる颯々とした音を、楽器が奏でる美しい響きのように聞きなした。「調べ」とは、音楽を奏でたり詩歌を詠じたりすることをいう。
風渡るかぜわたる風が草の葉や木々の梢をそよがせながらゆっくり移動していくこと。
細風さいふうかすかな風、微風のこと。
小夜風さよかぜ夜に吹く風、夜風のこと。
下風したかぜ木々の下を吹く風のこと。地上近くを吹いている風。
瑟瑟しつしつ寂しく吹き過ぎる風の音の形容。風が静かに吹くさま。
水風すいふう水上を吹き渡る風のこと。
素風そふう秋風のこと。
時知らずの風ときしらずのかぜ吹く季節、時節が決まっていない風のこと。
 時つ風 ときつかぜちょうどいいときに吹く風のこと。
なごり 風が静まったあと、なおしばらく風浪が立っていることをいう。
なよ風なよかぜかずかな風のこと。軟風。

 

ことば読みかた意味
沼風ぬまかぜ沼の上を吹く風のこと。
野風のかぜ野を吹く風のこと。野づらを吹き抜ける秋風のこと。
野良風のらかぜ野原や田畑の上を吹いている風のこと。
万里同風ばんりどうふう万里の彼方まで同じ風が吹くこと。どこへ行っても同じ文化、風俗が行き渡り、天下がよく治まっていることのたとえ。
悲風ひふうもの悲しい音をたてる風のこと。寂しさや悲しみを感じさせる風。
風韻ふういん風の音。風声。
風紋ふうもん砂丘の表面などに風が吹いてつくった模様のこと。
無常の風むじょうのかぜ突然人の命を奪っていくこの世の無常を、容赦なく花を散らす風にたとえたことば。
夕風ゆうかぜ夕暮れに吹く風のこと。
夜風よかぜ夜に吹く風のこと。
夜凪よなぎ夜、風が凪いで海上がおだやかになること。

 

強い風

秋は、台風など、嵐のような激しい風が吹く季節でもあります。

こちらでは、秋を感じる強い風をあらわす言葉をあつめました。

地域特有の強い風も多くあります。

ことば読みかた意味
あおげたならい静岡県や伊豆大島で、秋の晴天に強く吹く北東風のことをいう。
朝嵐あさあらし朝方吹き荒れる強風のこと。
伊香保風いかほかぜ群馬県の中央部に位置する榛名山の北東斜面に位置する温泉街 伊香保の方から吹いてくる風のこと。
丑の風うしのかぜ北北東の風のこと。丑は十二支では二番目で、方位でいうと北北東のこと。伊豆諸島の新島地方では、「うしならい」ともいい、秋に長く吹く危険な強風としている。
落ち葉風おちばかぜ枯れ葉を吹き散らす秋風のこと。地上の落葉を運ぶ風。
返し風かえしかぜ風がいったんやんだ後、再び逆方向から吹く風のこと。台風が通過するときにおこりやすい。
風音かざおと風が吹いている音。風が物に吹き当たって立てる音のこと。
風落ちかざおち稔った果実が強風で落ちること。また、落ちた果実のこと。
風早のかざはやの風が強く吹く土地を歌いだすための枕詞。
風津波かぜつなみ気圧が下がり、海面が盛り上がったところへ満潮が重なると、海面はいっそう高くなる。そこへ強い風が吹き、海水が陸地へどっと流れ込んで起きる高潮のことをいう。
風の玉かぜのたま香川県広島地方での『つむじ風』のことをいう。三重県度会郡地方では、強烈な風のことをいい、大阪地方では、南から吹き込む強風の通路をいう。
 荒風 こうふう「荒」はすさむ。荒れる、吹きすさぶ風、荒く吹く風のこと。
 業風 ごうふう仏教で、地獄に吹いている大爆風のことをいう。悪業を重ねた者を地獄へと吹き送る業の風。
心の風こころのかぜ人の心が荒く冷たいことを風にたとえた。

 

ことば読みかた意味
潮嵐しおあらし荒く吹く潮風のこと。塩気を含んで吹きすさぶ海風のことをいう。
時化しけ暴風雨で海が大荒れになること。
しぶく雨風が激しく吹き付けること。
尖風せんぷう突き刺さるように鋭く吹く風。
たばかぜ束のようになって吹く風のこと。
辻風つじかぜ渦を巻いて強く吹く小規模の風。
つなみ風つなみかぜ群馬県前橋市、埼玉県加須市地方で、南東の風のことをいう。
つっぱがし西の強風のこと。茨城県那珂湊地方には、阿武隈の南端の山並みにちぎれ雲がかかると、つっぱがしが来るので、早く逃げろという言い伝えがある。
つむじ風つむじかぜ渦を巻きながら吹きあがる風のこと。
 とぅらぬばかじ 沖縄県石垣市、中頭郡長浜、八重山郡地方で、台風の時に吹く強い北東風をいう。
波颪なみおろし水面に吹き下ろしてきて、波を立たせる強風のこと。
難風なんぷう船舶の航行を妨げる暴風。
にしかじ 沖縄県鳩間島地方で、北風のことをいう。にしかじが吹くと天気が崩れ、時化になる。「にしはじ」ともいう。
まみがらにし 鹿児島県喜界島地方で、旧暦9月頃に吹く強い北風のこと。
豆台風まめたいふう風の強い領域が小さい台風の総称。
闇風やみかぜ三陸海岸地方で、悪天候の時に海上から吹いてくる風をいう。
ゆうず 大分県地方で台風などのときの強い南東風のことをいった古語。
夜嵐よあらし夜に吹く嵐のこと。
よぎた 大阪府、兵庫県、四国地方あたりで、秋の夜に吹く北風のことをいう。 漢字で書くと「夜北風」
横しま風よこしまかぜ横なぐりに吹きつける強風のこと。
夜半の嵐よわのあらし夜中の嵐のこと。
烈風れっぷう樹木の太い幹が吹き動かされるほど、強く烈しく吹く風のこと。
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強い風の吹き方を表現

最後に、強い風が吹く時の音や様子をあらわす言葉をあつめました。

強い風と言っても、雨が伴うもの、台風のような嵐、海で吹く強い風、落ち葉を巻き上げるような風、晴天の中音を鳴らして強く吹く風など、本当にさまざま。

擬音語や言葉の使い方によって、強い風のイメージはまったく違うものになります。

強い風を表現する言葉をまとめました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

ことば読みかた意味
ざざんざザザーッと物を鳴らして吹く風の音をあらわす言葉。大勢の人々が「ざんざ」と騒ぐ擬音から転じている。
どうどう風が激しく吹く音。また、水や波が打ち寄せる音にもいう。
 靡く なびく風を受けて、草や木の葉が横に傾き伏すこと。
ひゅっ 風が強く吹く音、風が切って飛ぶ音。
吹き上げるふきあげる風が低い方から吹きのぼってくること。風が吹いて、物を宙に舞い上がらせる。
吹き下ろすふきおろす風が高い方から下方に吹き下ること。
吹き交うふきかう風がさまざまな方向から入り乱れて吹いている状態。
吹き枯らすふきからす激し風が草木を枯らすことをいう。
吹き切るふききる強風が吹いて、物をちぎること。
吹き込むふきこむ風や雨、雪が家や車の中などに入ってくること。
吹き荒ぶふきすさぶ風が激しく吹くこと。
吹き通しふきどおし風が絶えず吹き続けること。
吹き惑うふきまどう風が度を超すほどひどく吹くこと。
吹き響むふきとよむ風が音を立てて吹く。風音が響き渡る。
吹き紛うふきまがう風が吹いて入り乱れ、区別がつかなくなること。
吹き捲るふきまくる風が物を巻き上げるほど、強く吹きつけること。

 


風の名前 [ 高橋順子(詩人) ]

 


夏井いつきの世界一わかりやすい俳句の授業

 


四季のうた(文字のかなたの声) (中公文庫) [ 長谷川櫂 ]

 

まとめ

今回は、風にまつわる【秋の季語】や秋の言葉をご紹介させていただきました。

秋とは、俳句などの『季語』の世界では、
立秋(8月7日頃)から立冬の前日(11月6日頃)までをいいます。

日本語には風をあらわす言葉が数多くあります。せっかくある言葉ですから、もっと上手に使えるようになりたいですよね!

こちらで紹介した言葉の数々が、あなたの表現に一段深いものを与えることができたらとても幸いです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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