【春の季語】春に吹く風や『春の風』に関する言葉と俳句をご紹介します!

春の季語

春の訪れを告げて、早春に東から吹く風を『東風(こち)』といいます。

春になると太陽の光も輝きを増します。吹く風すらもきらきらと輝いて見えるから不思議ですね。

そんな輝きの季節【春の季語】には、
『風光る』なんてことばもあります。

今回は春の季語をメインに、風の言葉や風にちなんだ言葉をご紹介します!

ぜひ、ことばで春の風を感じてみてくださいね♪

 

※そのほかの季節の【風のことば・季語】を知りたい方は、こちらをどうぞ👇

『春の風』をあらわす季語や『春の風』に
かんする季語を、時期にわけてまとめました。

※春の風にかんする『俳句』を知りたい方は、
こちらをどうぞ👇
>> 『春の風』にかんする俳句 50選ご紹介!

三春

三春(さんしゅん)とは、春の季節のことをいい、二十四節気立春(2月4日)から立夏の前日(5月5日頃)までの期間をいいます。

そして、三春は、初春・仲春・晩春の3つの期間に区切ることができます。

こちらでは、三春をとおして使うことができる、風にまつわる【春の季語】を一覧にまとめました。

季語読みかた意味
風光るかぜひかるうららかな春の日に風がきらきらと輝いているように見えることをいう。春は日光が強まり、草木や水面、建物などに反射してまばゆい。それを風が光ると感じる。
風やわらかかぜやわらかうらうらと晴れた春の日に、やわらかな風が吹き渡ること。
光風こうふう晴れ上がった春の日にさわやかに吹く風のこと。春の光をはらむ風のこと。
春の風はるのかぜ春は大陸から移動性高気圧と温帯低気圧が交互にすすんで来る。春は、気圧配置が一定しないため、吹く風も方位、強弱、寒暖もさまざまでこれらをまとめて『春の風』という。
春風はるかぜ、しゅんぷう『春の風』のうち、春に吹く、あたたかなそよ風のことをいう。
春疾風はるはやて春に突発的に吹き荒れる強い風のこと。日本列島は、春の初めに移動性高気圧と低気圧の経路となり、荒れ模様の天気になることが多い。寒風ではなく、生暖かさを伴った風であり、本格的な春になるための通過儀礼といった趣がある。
※類語)春はやち、春荒
春嵐はるあらし春に吹く強い風のこと。『春荒れ』ともいう。
春北風はるきた
はるならひ
東北地方などで吹き荒れる、雪まじりの北西風のこと。「はるならひ」「はるならい」ともいう。すでに春なのに、低気圧の影響により、一時的に西高東低の冬型気圧配置に逆戻りすることがあり、その時に吹き荒れる風のこと。この言葉は、「春はまだまだ先だ」という厳しい思いを内包している。 ※類語)黒北風
春突風はるとっぷう春に吹き荒れる強風のこと。
春烈風はるれっぷう春に吹き荒れる強風のこと。
東風こち春に東から吹く風のこと。おもに早春、春の訪れを告げる風であり、春を象徴する風のこと。
朝東風あさこち春の朝に吹く東風のこと。
夕東風ゆうごち夕方に吹く東風のこと。
新東風あらごち荒々しく吹く春の東風のこと。
あめ東風あめごち東風のひとつ。早春に吹く東風で雨をともなうもの。
梅東風うめごち春、梅が咲くころに吹く東風のこと。
木の芽風このめかぜ春の初めに、さまざまな木々の芽が芽吹く時節に吹く風のこと。明るい日差しの中、萌黄色や赤、緑いろの芽が色鮮やかに芽生える春の息吹を感じる時節の風。
桜東風さくらごち肌寒さが残る春、桜が咲くころに吹くあたたかな東風のこと。
鰆東風さわらごち東風のひとつ。鰆が獲れる頃に吹く春の風のこと。
強東風つよごち強く吹く東からの風のこと。
雲雀東風ひばりごち春に吹く東からの風のことをいい、雲雀には春を告げる鳥という意味がある。
正東風まごち春に真東から吹く風のことをいう。
春塵しゅんじん春のもろもろの風に吹かれて舞い上がり、降り積もる塵や埃のこと
砂あらしすなあらし春になり、乾いた地面から風で舞い上がった砂ぼこりのこと。
ようずようず雨催いの生ぬるい春の南風のこと。「南気(みなみけ)」と呼ばれる南風のひとつ。近畿、中国、四国地方、瀬戸内海一帯で昔から使われている風の名前。
つちふる中国大陸の微細な黄砂が上空の風に乗って海を越え、日本列島に降りしきること。 ※類語)霾風(ばいふう)、霾天(ばいてん)、よなぼこり、つちぐもり、胡沙来る、胡沙荒る、黄塵万丈、黄沙(黄砂)
蒙古風もうこかぜ黄砂を運んでくる風のこと。 ※類語)つちかぜ

季語読みかた意味
風車かざぐるま子供の玩具の一種。色紙や経木、セルロイドなどで作った車輪形の羽根に柄をつけ、風の力で回して遊ぶもの。
霞棚引くかすみたなびく霞が薄く層をなして、わずかな空気の流れにより、横引に漂うことをいう。
シャボン玉しゃぼんだま石鹸を溶かした液体に、麦藁、ヨシなどの細い管の一方の端を浸してからその反対の端から息を吹くと、泡の玉が空中にいくつも飛び出していく。この泡は、日の光を受けて美しい五色の虹色に輝く。これがシャボン玉がである。
たこ木や竹などの骨に紙や布、ビニールなどをはり、糸をつけて、風を利用して空中に上げるおもちゃのこと。世界各地にあり、日本では正月の遊びで知られる。

※類語)いかのぼり、いか、はた、扇凧、絵凧、字凧、鳶凧、烏凧、いかだこ、人形凧、六角凧、うなり凧、連凧、ばらもん凧、軍配凧、洋凧、カイト、

凧の糸たこのいと凧についている糸のこと。
凧の尾たこのお凧についている尾のこと。
凧合戦たこがっせん凧を高く揚げて、その距離を競い合ったり、糸を切りあったりすることをいう。
落ち凧おちだこ落ちた凧のこと。
凧日和たこびより凧あげをするのによい日和のこと。
風船ふうせん風船には、紙風船とゴム風船がある。蠟引きの5色の紙を貼り合わせた紙風船は、明治の中頃から出回りはじめた。風船が俳句で春季に採り入れられたのは、大正以来のこと。
※類語)紙風船、ゴム風船、風船売り
ふらここ 遊具の一つで、ぶらんこのこと。
防風ぼうふうセリ科の多年草。海岸の砂地に自生している。
※類語)浜防風、はまにがな、防風の花

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【初春】

俳句などの季語の世界で『初春(しょしゅん)』とは、立春から啓蟄の前日までをいいます。

おおよその期間は、2月4日~3月5日ころまで。

この『初春』にちなむ風にまつわる【春の季語】をまとめました。

季語読みかた意味
うりずんうりずん沖縄の古語で、陰暦2月~3月頃の季節のことをいう。麦の穂がでる頃のなまぬるい気候のことで、このころから南風が吹きはじめる。
※類語)うりずん南風(うりずんべー)
風待草かぜまちぐさ梅の別称のこと。梅は春を告げる花と呼ばれる。
東風凍を解くとうふうこおりをとく 七十二候の立春の初候。これは、立春2月4日頃から8日頃までの約5日間にあたる。東風が吹いて、氷を解くという意味。

 

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【仲春】

『仲春(ちゅうしゅん)』は、二十四節気の啓蟄の 3月5日頃~清明の前日 4月4日頃までの期間をいいます。

春の半ばのことをいい、陰暦の2月の異称でもあります。

こちらでは『仲春』の風にまつわる【春の季語】をあつめました。

季語読みかた意味
貝寄風かいよせ旧暦2月20日ころ、難波の浦に吹き付ける強い西風のこと。
春一番はるいちばん立春後、最初に吹き荒れる強い南風のこと。二番目に吹く風を『春二番』三番目を『春三番』四番目を『春四番』という。
※立春…二十四節気で、暦の上で、春が始まる日。新暦2月4日ころ。
風炎ふうえん風炎は、フェーンのこと。乾熱風という大風が吹く。山腹を昇るときに雨を降らせて水分を失った空気が、山を越えて反対側の山腹を下るとき断熱圧縮により温度が急上昇する現象のこと。
涅槃西風
ねはんにし 釈迦が入滅した旧暦2月15日頃に吹く西風のことをいう。地方によっては北風であったりするが、冬の終わりと春の始まりを告げて吹く風という思いがこめられている。
涅槃吹ねはんぶき同上
彼岸西風ひがんにし新暦3月21日春の彼岸の頃に吹く、寒気を含んだ西風のこと。寒の戻りを感じさせるが、「暑さ寒さも彼岸まで」ということばどおり、この風が収まれば、本格的な春になるという思いを込めている。
比良八荒ひらはっこう比良八講が営まれた三月下旬、まだ雪を頂く比良山(滋賀県)から琵琶湖に吹き下ろす冷たい強風のこと。湖岸の桜も咲き、春たけなわという時期に、まるで冬へ戻ったかのような嵐に、湖は白波立てて荒れることがある。
※類語)はつかう、比良の八荒

 

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【晩春】

こちらでは『晩春』の風にまつわる【春の季語】をご紹介します。

季語の世界での『晩春』とは、だいたい二十四節気の清明の4月5日頃~穀雨の5月5日頃までのことをいいます。

季語読みかた意味
油まじあぶらまじあたたかな湿気を帯び、のどかな日和に吹く晩春4月の南風のこと。油を流したかのように、海面が黒くなめらかに見えることから『油まじ』と呼ばれる。 ※類語)油風、油まぜ
桜まじさくらまじ桜の咲くころに吹く、南風のこと。
二月風廻にんがちかじまーい沖縄で、春荒れの強風のことをこのように呼ぶ。3月から4月初旬にかけて、沖縄上空で南風と北風がぶつかり、温帯低気圧が発達し、天気が短い周期で急変する。これにより、突風や暴風を伴い海は大荒れとなる。
風炎ふうえん風炎は、フェーン(アルプス地方でつけられた名称で、ドイツ語)のこと。山腹を昇るときに雨を降らせて、水分を失った空気が、山を越えて反対側の山腹を下るとき断熱圧縮により、温度が急上昇する現象のことで、乾熱風という感じの大風が吹く。春一番などの強い南風が吹くと、日本海側でよく起こる現象。
風見草かざみぐさ柳のこと。柳の別称。
竹の秋風たけのあきかぜ春に黄ばんだ竹の葉を通り抜ける風のこと。竹は3月~4月にかけて筍を育てるために、一時的に葉が枯れたようになる時期がある。このころに吹く風のこと。
柳の風やなぎのかぜ柳をゆらす風のこと。
桜吹雪さくらふぶき桜の花が散るさまを吹雪にみたてた言い回しのことば。
花吹雪はなふぶきまるで雪がふぶいているように花びらが舞い散る様子をあらわした言葉。
花の滝はなのたき桜の花が散るさまを滝にみたてた言葉。
※類語)散る花、散る桜、花散る、落花(らっか)
風信子ふうしんしヒヤシンスのこと。甘い香りを持つ花で、16世紀にオランダで改良された栽培種。

 

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『春の風』俳句

こちらでは、春の風にまつわる【春の季語】を使った俳句50選をご紹介します!

春風や 三穂の松原 清見寺
上島鬼貫

 

春風の そこ意地寒し しなの山
小林一茶

 

春風に 吹はらしたる 野山かな
下村為山

 

六郷の 橋まで来たり 春の風
正岡子規

 

筑後路や 丸い山吹く 春の風
夏目漱石

 

くづれ終へし 向うに母や 春の風
中村汀女

 

泣いてゆく 波のいのちや 春の風
鈴木真砂女

 

夕東風や 海の船ゐる 隅田川
水原秋櫻子

 

夕東風の ともしゆく燈のひとつづつ
木下夕爾

 

雪か花か 東風なして 野に吹くは
金箱戈止夫

 

のうれんに 東風吹くいせの 出店かな
与謝蕪村
強東風に 髪さんざんの わが姿
星野立子

 

青東風の 露ふりこぼす ささげかな
石原舟月

 

貝寄風に 乗りて帰郷の 船迅し
中村草田男

 

貝寄風の 風に色あり光あり
松本たかし

 

春塵や 荷役の肩に 厚き布
大串 章

 

春一番 灯台守を 眠らせず
吉年虹二

 

春一番 武蔵野の池 波あげて
水原秋櫻子

 

風光り 石の流るる 音すなり
落合水尾

 

海原や 夜に入りてから 風光る
正岡子規

 

 風光る 海峡のわが若き鳶
佐藤鬼房

 

朝凪の 浪立つて 風光る
河東碧梧桐

 

名月や 雨にはり合ふ 風光
内藤丈草

 

風光る 白一丈の 岩田帯
福田甲子雄

 

山々の 甲斐路やことに 風光る
森 澄雄

 

通し土間ようず 湿りをして光る
上村佳与

 

馬の背に 陽光滑る 春北風
藤木倶子

 

太陽に しろがねの環 春北風
森 澄雄

 

さざ波は かへらざる波 春ならひ
八田木枯

 

春あらし 中空に月 満ちながら
田部谷 紫

 

春嵐泰然と 甲斐駒ヶ岳
那須閑人

 

真円き夕日 なかに落つ
中村汀女

 

うつむきて ひた行く驢馬(ろば)黄砂降る
坪井澄郎

 

鳥の道 きらりきらりと 黄沙来る
石 寒太

 

鯉の麩は 水面に乗って 涅槃西風
長谷川 櫂

 

真夜中を 過ぎて狂へる 涅槃西風
福田甲子雄

 

比良八荒沖へ押し出す 雲厚し
羽田岳水

 

八荒や 鵜の見え隠る 波頭
蟇目良雨

 

風炎や めらめら流る 夜の河
宇咲冬男

 

夕ぐれの ものうき雲や  いかのぼり
椎本才麿

 

日の暮にの揃ふや  町の空
小林一茶

 

風船の 早や晴天に  見放さる
右城墓石

 

街角の 風を売るなり 風車
三好達治

 

ふらここや 夕暮れなれば 強く漕ぐ
七田谷まりうす

 

干網に のこる銀鱗 桜まじ
藺草慶子

 

空をゆく 一とかたまりの 花吹雪
高野素十

 

死ぬことを 忘れてをりぬ  花吹雪
木田千女

 

春風に白鷺白し 松の中
小西来山

 

草に見るまでや まことの春の風
鳥越等栽

 

夜は霜に 冴て朝から 春の風
鶴田卓池

 

 


風の名前 [ 高橋順子(詩人) ]

 

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まとめ

今回は、風にまつわる【春の季語】と言葉をご紹介させていただきました。

俳句などの『季語』の世界では、春は、
立春(2月4日)から立夏の前日(5月5日ころ)までをいいます。

春に吹く風のことばや、風にちなんだ言葉もたくさんありますね。春らしくおだやかな風もあれば、不安定な季節ならではの激しい風も吹きます。

これらの言葉が、あたらしい風の表現につながれば幸いです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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