風を言葉で表現する方法♪類語・連想語、オノマトペ(擬音語)をご紹介します!

ことばの表現

今回の記事では、『風が吹く』ときを別の言葉で表現する場合の、類語や連想語、オノマトペ(擬音語)などをご紹介します。

『弱い風が吹いていた』というよりも、

『風は、木々の葉をさらさらとすりあわせていた』と表現した方が、

なんとなく想像力が搔きたてられませんか?

『林の中を風が強く吹いた』というよりも、

『木枯らしが林をドッと鳴らした』と表現する方が、臨場感があります。

このように『風が吹く』を別の言葉で言い換える時の類語や連想語、オノマトペなどをご紹介していきます!

 

『風が吹く』類語・連想語

『風が吹く』という表現をほかの言葉に言い換えるときの類語や連想語をご紹介します。

 

『風が吹く』と言っても、

❝ぶわーっ!と強い風❞が吹いたのか?

それとも、

❝肌をそっとなでるように微かな風❞が吹いたのか?では、

選ぶことばが違います。

 

こちらでは【強い風】と【弱い風】にわけて類語、連想語をご紹介したいと思います。

強い風

『強い風』が吹く時をあらわす類語や連想語は、つぎのような言葉があります。

吹きすさぶ、吹き荒れる、
吹き乱れる、

吹き払う、吹き巻く、
吹雪く、吹き下ろす、
飛ぶ、吹き飛ぶ、
突風が吹く、
嵐が巻き起こる、
荒れ狂う

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弱い風

『弱い風』が吹く時をあらわす類語や連想語は、つぎのような言葉があります。

なびく、そよぐ、
風に揺れる、
棚引く(たなびく)
揺れ動く、揺らぐ、
嫋々たる(じょうじょうたる)
舞う、
はためく、
流れる、
煽る(あおる)
漂う(ただよう)
浮き漂う、
たゆたう、

 

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風をオノマトペで表現

『風が、びゅうびゅうと吹いている』などの表現で使われるこの『びゅうびゅう』という言葉。

このような言葉をオノマトペといいます。

あなたも普段から、多くのオノマトペを使っているのではないでしょうか?

 

風の音などをあらわすオノマトペは、
『擬音語』と呼ばれる言葉です。

『擬音語』とは、自然界の音や物音を言葉であわらしたものです。

こちらでは風の音をあらわすオノマトペ(擬音語)を、3つのパターンにわけてご紹介します!

 

強い風と大きな音

『強い風』や『大きな音』をたてて吹く風をあらわすオノマトペをご紹介します。

ガタガタ、ガサガサ、
ゴタゴタ、ごーっ、
ごーごー、
ゴトゴト、
ごとんごとん、

ざわざわ、ざーっ、
ざんざ、ざんざら、
どうどう、ドードー、
どどどど、ドッと、
ドタンドタン、

びゅうびゅう、
ビュー、
ビーン、
ひゅー、ひゅんひゅん、
ひゅるるん、
ヒューヒュー、ぴゅー、

ぴゅんぴゅん、
ビュンビュン、
びゅわーん、
ぶわーん、
ぶぉーっ、ぶんぶん、
ばたばた、
バタンバタン、

おまけで、こんな表現も。

童謡の『焚火(たきび)』という歌。あなたも聞いたことがあるはず。

この『焚火』の歌の中にも、風のオノマトペがでてきます。

つぎのようなフレーズです。

かきねのかきねの まがりかど
たきびだ たきびだ おちばたき
あたろうよ あたろうよ
きたかぜ ぴいぷう ふいている

木枯らしの季節。

焚火をしているとき、北風が『ピープー』と寒々しく吹いている様子が目に浮かびますね。

歌を聴いてみたい方は、下記をどうぞ♪

 

弱い風と静かな音

『弱い風』や『静かな音』をたてて吹く風をあらわすオノマトペをご紹介します。

さわさわ、さらさら、
さやさや、
さーっ、すーっ、
そよそよ、
そよと、そよ、
そより、そよりそより、
ひそひそ、
ひゅるひゅる、
ひゅっ、ピュッ、
ひらり、ひらひら、
パタパタ、はたはた、

ふっと、
ふぁっと、
ゆさゆさ、
ゆさりゆさり、
わさわさ、

 

冷たい風・涼しい風

『冷たい風』や『涼しい風』をあらわすオノマトペをご紹介します。

ヒューヒュー、
ぴゅうぴゅう、

ピープー、ぴーぴー、
スースー、すうすう、
すかすか、
シューシュー、
さらさら、さわさわ、
さやさや、
そよそよ、

 

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『ことば』による風の表現

最後に、こちらでは風にまつわる文章
ご紹介します。

『風が吹く』様子を違う言葉で表現したり、オノマトペを使ったり。

豊かな表現力で、臨場感もたっぷり。

いろんな文章に触れると、ことばの世界が広がりますよ!

樹々の葉が砂のように乾いた音をたてて鳴る。
遠藤周作『沈黙』
風が吹くと庭の草が一面、ささやくようにかさかさと揺れた。
小川洋子『妊娠カレンダー』
遠くの葦の葉ずれが、ひそひそと耳にささやくように聞こえる。
岡本かの子『渾沌未分』

風がどうと吹いてきて、草はざわざわ
木の葉はかさかさ
木はごとんごとんと鳴りました。

宮沢賢治『注文の多い料理店』
その時風がざあっと吹いて来て
土手の草はざわざわ波になり、
運動場のまん中でさあっと塵があがり
それが玄関の前まで行くと
きりきりとまはって小さなつむじ風になって
黄いろな塵は瓶をさかさまにしたやうな形になって
屋根より高くのぼりました。

宮沢賢治『風の又三郎』
風雨は激しく、窓外はまるでつなみのような音を立てて樹木が鳴っていた
林芙美子『浮雲』
赤城おろしが吹き渡って、寺の裏の森が潮のように鳴る
田山花袋『田舎教師』

 

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まとめ

今回は『風が吹く』時を違うことば表現する方法について、類語や連想語、オノマトペなどをご紹介させていただきました。

風を表現する言葉って、思いのほか、たくさんあるものですね!

今回の記事が、あなたが伝えたい状況を、より細かに、フィットした言葉で表現できるお手伝いになれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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