『目を奪われる』の意味や使い方とは?関連語や『心を奪われる』との違いも解説!

ことばの表現

『目を奪われる』という言葉をあなたは知っていますか?

『目』が『奪われる』っていったいどんなこと?と疑問に思う方もいるでしょう。

『目を奪われる』とは、【慣用句】で、『ある物ごとに強く惹きつけられて、夢中になるさま』をいいます。

今回はこの『目を奪われる』について、意味や使い方、類義語や関連語についてご紹介します!似たことばで『心を奪われる』という言葉がありますが、この2つの違いも解説していきます。

 

【目を奪われる】の意味

【目を奪われる】の意味は、つぎのとおりです。

目を盗られてなにも見えないの意で、あまりの美しさなどに見とれて夢中になること。
(出典:デジタル大辞泉・小学館)

このように【目を奪われる】とは、ある対象にたいして、あまりの魅力に思わず見とれてしまうさまをいいます。『慣用句』です。

※慣用句とは、二語以上の単語が結合または、呼応して、一個の定型的な表現として用いられる言い回しのこと。

 

おかめ
おかめ

この前、ツヤッツヤのグレー毛の
イケメン猫に出会って、

思わず目を奪われちゃったにゃ!

ロン
小梅
小梅

いいな、小梅も会いたかったにゃぁ。

次はことばの使い方を紹介するにゃ!

【目を奪われる】の使い方・例文

つづいて【目を奪われる】の例文をご紹介します。いくつかの例文を読むことで、【目を奪われる】という言葉の使い方がわかりやすくなります。
例文1)
昨年訪れたカナダでは、眼前に広がる数々の絶景に目を奪われた
例文2)
ビーチで見かけたスリムボディの美女に目を奪われてしまった。

例文3)

誰もが目を奪われるような美しい女ではなかったが、清潔感はあった。
引用元:神永学『コンダクター』

例文4)

たわわな黄金色の葉の、まるで燃えさかるような色彩に、目を奪われた
引用元:藤堂志津子『恋人たちの憂鬱』

例文5)

その表情が新鮮で、そしてやけに印象的で、わたしはつい目を奪われた
引用元:五條 瑛『冬に来た依頼人』

例文6)

この少女は、見栄えの良さだけに目を奪われるほど、愚かではない。
引用元:片山憲太郎『電波的な彼女03』

 

【目を奪われる】の類義語・関連語

最後に【目を奪われる】の類義語や関連語をご紹介します。

類義語

【目を奪われる】の類義語には、つぎのような言葉があります。

《二語の熟語》

  • 傾倒…ある人や物ごとに熱中すること。
  • 心酔…心から慕い感心すること。また、夢中になってそれにふけること。
  • 陶酔…その境地にうっとりと浸ること。
《そのほかの類義語・言い換え》
そのほかの類義語、ことばの言い換えはつぎのとおりです。おおまかに3つのパターンでご紹介します。
①物理的に、どうしても見てしまうとき。
目が釘付けになる、
目が吸い寄せられる、
目が離せない、目が向く、
②あまりの魅力に意識や心が向かうさま。
魅せられる、魅了される、
惹かれる、惹きつけられる、
意識が向かう、うっとりする、
関心がある、関心を寄せる、
興味をそそられる、
③目を奪われて感じる心の様子など
夢中になる、感動する、
(際立つ魅力に)ショックを受ける、
心を奪われる、心打たれる、心ひかれる、
二語で表わす熟語はわかりにくいので、意味を付け加えました。
類義語をみていくと、【目を奪われる】という言葉の意味がよりいっそう理解できるのではないでしょうか。

関連語

つぎに【目を奪われる】に関連している言葉をご紹介します。

壮美、美麗、艶麗、盛観、
息をのむほどの、
息が止まりそうなほど、
心の琴線触れる、
胸がとどろく、
まるで別世界、
えも言われぬ(美しさ)、
匂い立つような(美しさ)、
惚れ惚れする、
水も滴るような、

関連語は、類義語にくらべると、【目を奪われる】という言葉を少し広く捉えています。また一方では、ある一面だけを捉えている場合もあります。

関連語は、より表現の幅を広げたり、フィットした細やかな表現にもつながるので、こちらもあわせて活用してみるとよいのではないでしょうか。

 

【心を奪われる】との違いは?

結論からいえば、【目を奪われる】と【心を奪われる】はほぼ同じ意味です。

どちらも慣用句で、『ある物ごとに惹きつけられて、夢中になるようなさま』をいいます。

 

ちなみに【心を奪われる】の意味はつぎのとおりです。

ほかのことに関心が向かないほど、ある対象に夢中になること。
(出典:慣用句の辞典)
このように【心を奪われる】とは、あるものごとに魅了されたり、強く惹きつけられる様子をいいます。どちらの言葉も意味はほぼ同じです。
もし、違いを見出すとすれば、
【目を奪われる】は
『表面的、視覚的、物理的に強く魅了されるとき』
【心を奪われる】は
『心理的、意識的に強く魅了されるとき』
というように区別できるのではないでしょうか。
※『心を奪われる』について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
>>『心を奪われる』とはどんな状態?言葉の意味や使い方、類義語を徹底解説します!

 

まとめ

今回は【目を奪われる】について、解説させていただきました。

【目を奪われる】とは、目を盗られてなにも見えないという意があり、それほどにほかのことに関心が向かないほど、ある物ごとに魅了され、見とれて夢中になるさまをいいます。

『慣用句』とよばれる言葉です。

【目を奪われる】ような何かに遭遇すると、よい意味で、心に強い衝撃を受けたり、価値観がひっくり返ったりするようなことがあるかもしれませんね^^

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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