『山眠る』ということばをご存知ですか?
この『山眠る』ということばは、【冬の季語】です。
冬の静まり返った山の様子をあらわした言葉で、まるで人が眠るかのように表現してます。
今回はこの『山眠る』という季語の意味と、この季語をつかった俳句についてご紹介します!
【山眠る】意味
『山眠る』という言葉は、冬の季語です。この言葉の意味は、つぎのとおりです。
落葉しつくした木々に覆われ、冬日のなかにふっくらとうずくまったような山の姿を、眠ると擬人化していう。
峻険な高山や雪嶺には使わず、低山、ことに人里の雑木山にふさわしい言葉である。
『臥遊録』に「冬山惨淡として眠るが如し」とあるのが出典。
(出典:角川俳句大歳時記 冬)
このように『山眠る』という冬の季語は、比較的低い山、人里近くの雑木林におおわれた小さな山のことをいいます。
冬になると、鳥や動物たちの動きも鈍くなります。草木も枯れて、広葉樹の葉は落ち、山全体が静まり返ったような印象があります。
そのような山を擬人化して『山眠る』と表現しています。
『山眠る』って、
冬の季語なんだにゃ。
つぎは、
『山眠る』を使った
俳句を紹介するにゃ!
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【山眠る】俳句
こちらでは、冬の季語『山眠る』を使った俳句をご紹介します。
(ひあたりの うみほかほかと やまねむる)
尾崎紅葉
(おおいなる あしおときいて やまねむる)
前田普羅
(かさをあむ ふもとのむらや やまねむる)
内田百聞
(ふかぶかと ねむるやまみな むめいなり)
堀口星眠
(やまねむる しんわのほしが かたりだし)
宇咲冬男
(やまねむるごとく つくえに もたれけり)
高浜虚子
(やまねむるごとくにありぬ くろちゃわん)
長谷川 櫂
(ほしくずを きぎにやどらせ やまねむる)
平万紀子
(やまねむる しじょうおおはし わたりけり)
都筑智子
(ざんしょうに いただきそめて やまねむる)
柳下孤村
(あわかずさ やまがねむれば うみがほえ)
鈴木真砂女
こちらでは、『山眠る』という冬の季語をつかった俳句をご紹介させていただきました。
『山眠る』という季語の使い方には、
大きくわけて2つあります。
ひとつは、
冬の山そのものを表現することであり、
もうひとつは、山とは違うものを、
まるで、冬になり静まり返って、眠っているような山だと表現することです。
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まとめ
今回は、『山眠る』という冬の季語についてご紹介させていただきました。
『山眠る』について簡単にまとめると、つぎのとおりです。
- 冬の季語
- 冬になり、落葉して静まり返った山の様子を擬人化した言葉
- この山とは、比較的低山で、人里近くの雑木林に覆われた山のことをさす
- 言葉の使い方としては、山そのものを表現することもあれば、山のように見える別のものに対して使うこともある。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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