『やたらめったら』、『やたらに安い』とか『やたら多い』など、
この『やたら』という言葉、あなたは日常で使っていますか?
なにげなく使っている言葉ですが、ふと考えると不思議な言葉です。その由来は古い歴史からのもので、面白い語源があったりします。
今回は、この『やたら』という言葉について、ご紹介します!
『やたら』の意味
【やたら】の意味は、つぎのとおりになります。
- 秩序や節度のないさま。筋が通らないさま。むやみ、みだり、など。
- 秩序や節度がなく、程度が甚だしいさま。ひどく、など。
(出典:三省堂 大辞林)
【やたら】という言葉からは、
乱れている様子や尋常ではない様子、
頻繁であったり、
程度の度合いを超えているような様子がうかがえます。
漢字で表記すると、
【矢鱈(やたら)】となります。
これは、当て字です。
『やたら』の語源
『やたら』って、
どうやってできた言葉にゃのかな?
ことばの由来を知ると、
『やたら』という理由がわかるにゃ!
【やたら】の語源は、雅楽が由来といわれています。
雅楽とは、日本の古典音楽であり、舞踊です。その完成された音楽体系は、世界でも古い合奏音楽として知られています。
この雅楽の中の
『夜多羅拍子(やたらびょうし)』が
『やたら』の語源です。
これは『八多羅拍子』とも書きます。
雅楽の『夜多羅拍子』とは、2拍子と3拍子を交互に繰り返す5拍子リズムの一種で、混合拍子です。
通常雅楽は、2拍子、4拍子が多い中、この混合拍子の『夜多羅拍子』は、特殊な曲にだけ使われます。この『夜多羅拍子』は、聴く人にとっては調子がつかみにくく、無秩序な音楽に聴こえます。
テンポも速い傾向で、調子も乱れやすいことから、秩序や節度のないさまを『やたら』というようになりました。
★『夜多羅拍子』の音楽をみつけましたので、気になる方は聴いてみてください。
『やたら』の言い換え
【やたら】を別の言葉に言い換えるときや、類語には、つぎのような言葉があります。
- 無闇
- 頻繁に、しょっちゅう
- 大層、過度に、過剰
- 極端
- 軽率、うかつ、軽はずみ、浅はか
いくつか例文と言い換えをご紹介します。
例文1)
↓
母は日用品を過剰に買い込むクセがある。
↓
頻繁に電話がかかってくる。
↓
社内では、軽はずみなことは言わない方がいい。
※こちらの記事もおすすめです
>>『とことん』の意味や語源とは?類語やその使い方も解説していきます!
まとめ
【やたら】という言葉について、解説しました。
要点をまとめるとつぎのとおりです。
- 【やたら】の意味は、秩序や節度のないさま。筋が通らないさま。むやみ、みだり、など。
- 由来は、雅楽の『夜多羅拍子』
- 漢字では【矢鱈】と書きます。これは当て字です。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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