『のどか(長閑)』の意味とは?ことばの言い換えや使い方もご紹介します!

季節のことば・季語

『のどかな風景が広がる』と聞いて、
あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

【のどか】とは、
静かでのんびりと落ち着いているさま
ゆったりとくつろぐさま、などの意味があります。

この【のどか】は、漢字では【長閑】と書きます。

 

今回はこの【のどか】について、言葉の意味や使い方、類語などをご紹介していきます!

 

『のどか』の意味

【のどか】の意味は、つぎのとおりです。

落ち着いて静かなさま。
のんびりしているさま。
空が晴れておだやかなさま。
(出典:旺文社 国語辞典)

 

【のどか】は、漢字では【長閑】と書きます。

 

【長閑】と書いて、【のどか】と読みます。
【長閑(のどか)】は、『春の季語』で、会話にも文章にも使われる和語です。

 

【のどか】とは、急激な変化などがなく、
穏やかで静かなさまをいいます。

 

春になると、なぜか空や景色の見え方、風の吹き方など、温暖でおだやかな日々がおおくなります。

 

そのような春の雰囲気を【のどか】といいます。

 

おかめ
おかめ

『のどか』って
春の季語なんだにゃ。

ぽんた
ぽんた

『のどか』って

のんびりしていていいにゃ。
つぎは語源を紹介するにゃ!

 

 

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『のどか』の語源

【のどか】語源についてご紹介します。つぎのように2つあります。

 

①和気(のどけ)が転じたもの。

和気とは、のどかな陽気、おだやかな気候、なごやかな気分などの意味です。
(出典:語源辞典 形容詞編)
②『ナダラカ』(平穏)の『ナダ』の
母音交替形の『ノド』(長閑)に
接尾語『カ』がついたもの。
この接尾語※の『カ』とは、
『ほがらか』『穏やか』などの『カ』と同じです。
(出典:語源辞典 形容詞編)

『和気』も『平穏』も、なごやかでおだやかな状態を意味する、【のどか】と同じような意味合いの言葉ですね。

 

※接尾語とは…語を構成する要素のひとつ
単独では使用せず、常に他の語の下について、その語とともに一語を形成する。意味を添加するほか、上の語の文法的機能を変える働きをもつものがある。

 

 

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『のどか』の使い方

こちらでは、【のどか】の使い方についてご紹介します。

『のどか』の例文

『のどか(長閑)』をつかった例文をご紹介します。

例文1)

窓からは、のどかに春の光がさしこんでいた。

例文2)

心がおだやかな毎日は、のどかに時が流れていく。
例文3)
彼は、のどかでとても寛大な人だ。

例文4)

長閑(のどか)な景色が、春風のように吹き込んでくる。
芥川龍之介『邪宗門』
例文5)
あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊い。
夏目漱石『草枕』

 

 

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春の季語としての使い方

【のどか】は、春の季語でもあります。

こちらでは、季語として『のどか(長閑)』を使った俳句をご紹介します。

 

のどかさや 一の鳥居は麦の中
正岡子規)
のどかさや 娘が眠る猫が鳴く
(正岡子規)
長閑さや 浅間のけぶり昼の月
(小林一茶)
長閑さや 鼠のなめる角田川
(小林一茶)
長閑さは 何の心やはるのそら
(千代女)

 

『のどか』の言い換え

【のどか】の類語や同義語、別の言い方でいう場合のことばをご紹介します。

 

4つの意義別

はじめに、【のどか(長閑)】の類語を4つの意義(種類)にわけてご紹介します。

 

騒動などに邪魔されない

類語・言い換え
静か、平らか、
閑やか(のどやか)、
穏やか、落ち着いた、
漢語太平、泰平、安泰、
和順、穏便、静謐、
寧静、静穏、安穏、
無為、無事、平和、

 

扇動されないさま

類語・言い換え
大人しやか、のどやか、
円い、落ち着いた、
もの柔らか、物静かな、
閑々たる、自若たる、
泰然たる、
漢語静穏、静謐、安穏、
温和、
平静、平穏、
従容、和順、泰然、

 

やわらかな態度

類語・言い換え
やんわり、そっと、
穏やか、優しく、
徐に(おもむろに)
しっとり、やおら、
そろり、のったり、
ひっそりと、もの静かな、
のんびりと、落ち着いた、
漢語穏和、温和、清閑、
静閑、閑静、

 

緊張や心配のない

類語・言い換え
心安い、安らか、
伸びやか、楽な、
漢語気楽、安楽、気安、
安心

 

気候や風景

【のどか】という言葉は、
気候や風景のおだやかなさまもあらわします。

こちらでは、気候や風景にかんする類語・ことばの言い換えをご紹介します。

 

気候が温暖

類語・言い換え
うらうらと、燦燦と、
うららかに、陽気な、
温暖な、温順な、
光のどけき、朗らかに、
ぽかぽかした、
ポカポカ陽気、
温い、あたたかな、

 

のどかな田園風景

類語・言い換え
牧歌的な、素朴な、
田園詩的な、

 

 

 

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まとめ

今回は【のどか(長閑)】について、解説しました。

要点をまとめるとつぎのとおりです。

  • 春の季語。
  • 意味は、
    『静かでのんびりとして、落ち着いているさま』
    『気にかけないさま、のんきなさま』
    などをいう。
  • 語源は2つあるといわれている。

『のどか』は春の季語でもありますが、春は『のどか』な気候の日も多く、心もおだやかでほがらかな気分になりますね。

心が『のどか』な時間が長くなれば、幸福感も増しそうです^^

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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