【大和言葉の使い方】日常で活きる品のある言い回しで表現力に磨きをかけよう!

ことばの表現

『大和言葉』という、うつくしい日本語をあなたはご存知でしょうか?

 

おそらく『大和言葉』ということばを知らなくても、普段から使っているはずです。『大和言葉』とは古来からの和語のこと。やわらかさのある言い回しが多いのが特徴です。

言葉がきれいだと、周りからの印象も変わります。品のよさや信頼を得ることにも。

 

今回は、『感謝』や『お断り』、『謙遜』など、状況や行動別にわけて例文をまじえながら大和言葉をご紹介します。

表現力を上げて、品格のある大人をいっしょに目指しませんか?!

大和言葉とは?

大和言葉というと、あなたはどんな言葉を思い浮かべますか?古文の授業などで見聞きした『いとをかし』や『あわれなり』などの古語を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

 

けれども大和言葉とは、古語だけをいうのではありません。大和言葉とは、『和語』といわれる日本固有のことばのこと。

 

現代の日本語は、大和言葉を含めてつぎの
3つの言葉で成り立っています。

  • 大和言葉
  • 漢語
  • 外来語

 

漢語は中国から取り入れられた言葉です。たとえば「故郷」。大和言葉では、「ふるさと」となります。

 

外来語とはカタカナで表わされる言葉です。たとえば「ミーティング」という言葉。漢語では「会議」、大和言葉では「寄り合い」や「集い」などの言葉になります。

 

漢語はわかりやすい反面、とても硬い印象があります。大和言葉は、同じ意味でも、柔らかな印象をあたえます。

外来語は言葉によっては、使い慣れていないことで、伝わらないことも…。

知らない外来語は日々増えていますよね…。『サスティナブル』『トランスフォーメーション』『オルタナティブ』『クロージング』、わからなくもないけど、伝わりにくい…。

 

大和言葉の特徴は、やわらかでおだやかな言い回しが多いことです。

 

たとえば、「超~すごかった!」という感想。これを「いたく感動しました」と伝えれば、品のよさや、敬意の念も感じられます。

「スゴイ迷惑!」という言葉も、「はなはだ迷惑で困惑しております」と伝えれば、相手の方も耳を傾けてくれるかもしれません。

 

このように大和言葉には、言葉にやわらかさがあり、優しく思いを伝える力があります。

それではつぎは、それぞれのシーンで活用できる大和言葉をご紹介していきたいと思います!

 

『感謝』『感動』のことば

『感謝』や『感動』をあらわす言葉をあつめました。喜びやお礼の気持ちも、えらぶ言葉で伝わり方が違ってきます。

感謝の言葉

『有り難い』
感謝したくなる気持ちであることを伝えることば。

例)
親切に教えてくださり、有り難く存じます。

 

『痛み入ります』
人から寄せられた好意や親切などに対して、大変申し訳なく思う気持ちを伝えることば。

例)
身に余るお言葉をいただき、痛み入ります

 

『恐れ入ります』
相手の好意や親切、自分の過ちやいたらなさなどに対して、大変申し訳なく思うときに使うことば。

例)
わざわざお出迎えいただきまして、恐れ入ります

 

『こころづかい(心遣い)
相手のためを思って、いろいろと気をつかうこと。また、気にかけてくれた方への感謝の気持ちをあらわすときにも使うことば。

例)
お心遣いを賜りまして、感謝申し上げます。

 

『おかげ』
親切や助けに対して、感謝の意をこめて伝える言葉。

例)
おかげさまで、退院後は順調に回復しております。

 

 

喜びを伝える

『うれしゅうございます』
形容詞「うれしい」の後に「ございます」をつけた言い回しのこと。目上の方に一目置かれるお礼のことば。

例)
久しぶりにお目にかかれて、うれしゅうございました

 

※こちらの記事もおすすめです
『ありがとう』をあらわす大和言葉をあつめた記事です。
>>『ありがとう』を大和言葉で表現。丁寧に感謝を伝える日本のことば。

 

『謙遜』や『配慮』のことば

『謙遜』や『配慮』をあらわす言葉は、自分を強く押し出すのではなく、相手の方を立てることになります。

相手の方にも敬意を払うことに。その姿勢や態度は、あなたの存在感を増すことにつながります。

こちらでは『謙遜』や『配慮』をあらわす言葉をあつめました。

 

『お手柔らかに』
手加減してほしいときに伝える言葉。

例)
まったくの初心者ですので、お手柔らかにお願いいたします。

 

『致し方ない』
方法や手段もなく、やむを得ないときに使う言葉。

例)
このような結果になってしまったことは、致し方ありません。

 

『お目にかかる』
会うの謙譲語であり、目上の方に会うことをへりくだって言うことで、相手に敬意を表することになる。

例)
本日は、お目にかかれて大変光栄でございます。

 

『おみそれました』
相手の方を軽視してしまったとき、過小評価してしまったときに詫びる言葉です。
「見逸れる(みそれる)」とは、うっかりして見落とすこと、目にしていながらそれと気づかないことをいう言葉です。

例)
見事な筆の運びで、おみそれました

 

『賜る(たまわる)
「もらう」の謙譲語で、意味としては、いただくこと。『拝受する』という言い方もあります。

例)
このたびは、皆さまとのご縁を賜り、ありがたく思っております。

 

『手前みそ』
自画自賛をへりくだって言うときに使う言葉。

例)
手前みそで恐縮ですが、わが社の開発した製品は、お年寄りの方々にはとても役立つ商品でございます。

 

『ふつつか』
自分や身内のことを謙遜していうときの言葉で、行き届かないことや充分でないことを意味する。

例)
こちらの業界ははじめてで、ふつつか者ではございますが、どうぞよろしくお願い致します。

 

※こちらの記事もおすすめです
心配りともてなしの大和言葉『心置きなく』について解説しています。
>>『心置きなく』とはどんな意味?使い方と例文、類義語や反対語もご紹介!

『お断り』のことば

時にはどうしても、やむを得ず断らなければならないこともあります。

『お断り』のときも、大和言葉を使えば、角が立つこともなく、自分の意思を伝えることができます。

相手の顔もたてて、『お断り』を丁寧に伝える言葉をご紹介します。

気持ちを伝える

『あいにく』
意に反して不都合な状態にあることを伝えるときに使う言葉。

例)
あいにくその日は午後から出張がはいっております。申し訳ありませんが、ほかの日で調整していただけませんでしょうか。

 

『心苦しい』
申し訳ないという気持ちを伝える言葉。

例)
せっかく声をかけてくださったのに、予定が合わず、心苦しい限りです。

 

『いかんせん』
なすべき手段が見当たらないときに使う言葉。

例)
いかんせん今のわたしの力では、この問題を解決することはできません。

同じようなことばでは、『いかんともしがたい』という言葉もあります。

 

やむを得ないとき

『心ならずも』
やむを得ず、どうしても期待に応えられないようなときに使う言葉。

例)
わたしの言葉で心ならずも、多くの方に誤解を与えてしまいましたことを深くお詫び申し上げます。

 

『やむなく』
やむを得ず、断るしかないときに使う言葉。

例)
今回は、やむなく欠席させていただくことにいたしました。

 

ほかにも同じような意味の言葉に、
のっぴきならない』『よんどころない』などの言葉もあります。
※こちらの記事もおすすめです
>>『よんどころない』とはどんな事情?言葉の意味や使い方・語源を解説します!

 

『抜き差しならない』
八方ふさがりでピンチの時や、深刻な様を表すときに使う言葉。

例)
周辺住民の活動により、抜き差しならない状況に追い込まれ、これ以上工事を続けるのは困難な状態となりました。

 

『差し障り(さしさわり)
都合の悪いことを伝える言葉。

例)
差し障りができまして、そちらへ伺うことができなくなりました。

 

控えるとき

『見送る』
見合わせるなど、今回はひとまずやめておくという言い回しのことば。

例)
先日ご提案いただいた件は、検討の結果、今回は見送ることにさせていただきました。。

 

『安請け合い』
軽々しく引き受けるという意味の言葉で、引き受けた後のことを考え、先を見越して断りを入れるときに使うことば。

例)
安請け合いをして、かえってご迷惑をかけてしまうことが容易に想像できます。なので、今回は参加を見送らせていただきます。

 

『くみ取る』
相手の気持ちや事情を思いやりながら、やんわりとお断りするときに使う言葉。

例)
あいにく私にはそのような技術を持ち合わせておりません。どうか事情をおくみ取りください

 

『二の足を踏む』
もう一歩が踏み出せない心境やためらう気持ちを伝える言葉。

例)
このたびお誘いいただいた件は、お受けしたほうが良いものか、二の足を踏んでおります。

 

『先立つもの』
お金が理由で断りを入れなければならない時もあります。お金を遠まわしに言うときに使う言葉。

例)
素晴らしい企画ではございますが、先立つものがなく参加は難しい状況です。

 

『程度』をあらわす言葉

『くれぐれも』とは、念を入れるときに使う言葉ですが、とても親切で丁寧な印象がありませんか?値段を知りたいときには、『いかほどですか?』と聞けば、なんとなく品のある印象に。

大和言葉には、『程度』をあらわす言葉も多くあります。

これらの言葉を使いこなして、いつもと違う表現をしてみませんか。

『頻繁』『何度も』

『足繁く(あししげく)
同じところに間を置かずに何度も行くさまをあらわす言葉。

例)
駅前のお気に入りの喫茶店には、足繁く通った思い出がある。

 

『重ね重ね(かさねがさね)
たびたびの意味で、同じことを何度も繰り返すさまをいう言葉。

例)
重ね重ねのご厚情に感謝いたします。

 

『呉呉も(くれぐれも)
何度もくり返し念をいれるときに使うことば。

例)
来賓の方には、くれぐれも失礼のないように応対をお願いいたします。

 

『状態』『程度』

『如何ばかり(いかばかり)
「どれほど」「どんなにか」をあらわす言葉。

例)
お喜びはいかばかりかと推察申し上げます。

 

『然しも(さしも)
「あれほど」「あんなに」をあらわす言葉。

例)
燃しもにぎやかだった商店街は、今ではすっかり廃れてしまった

 

『然程、左程(さほど)
「それほど」「たいして」をあらわす言葉。

例)
今朝の電車は、さほど混んでいなかった。

 

『大体』『すべて』

『あらかた(粗方)
「ほぼ全部」「ほとんど」をあらわす言葉。

例)
本日の業務はあらかた終わりました。

 

『おおむね(概ね)
「おおよそ」「あらまし」「だいたいのところ」をあらわす言葉。

例)
いただいた文書の内容は、おおむね理解出来ました。

 

『あまねく(遍く)
「すべてにわたって」「広く」をあらわす言葉。

例)
スティーブ・ジョブズの名声は、世界にあまねく知れ渡った。

 

『押し並べて(おしなべて)
すべてにおいて同じようなことがいえるときに使う言葉。

例)
今年の新入社員は、押しなべて物静かである。

 

『数量』『分量』

『如何程(いかほど)
値段については「いくら」、分量については「どのくらい」をあらわす言葉。

例)
こちらの商品はいかほどになりますか。

 

『幾何、幾許(いくばく)
「~も」の形で打消しのことばを伴い、少しもの意味。「~か」の形で少しばかりの意味。

例)
余命いくばくもありません。
お礼にいくばくかのお金をつつみました

 

『僅か(わずか)
ほんの少しをあらわす言葉。

例)
今年も年の瀬をむかえ、残りわずかとなりました。

 

大和言葉おすすめ本

さいごに、大和言葉を仕事や日常で使いこなすときに役立つ本をご紹介します!

こちらの本は、大和言葉を状況やカテゴリー別にわけてあり、まるで辞書のように使える本です。意味解説や例文もわかりやすく、とても実用的なのでおすすめです。

『仕事で差がつく言葉の選び方』神垣あゆみ 著


仕事で差がつく言葉の選び方 [ 神垣あゆみ ]

 

 

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まとめ

『大和言葉』の使い方を、状況や行動別に、さまざまな言い回しやことばをご紹介させていただきました。

大和言葉の言い回しは、より繊細に思いや気持ちを相手に届けてくれます。

ついつい同じような言葉での表現になりがちですが、大和言葉を使えば印象も変わり、品のよさもアップすることに?!

言葉って奥深くて、大切ですね!わたしも大和言葉をもっと上手に使いこなせるようになりたいと思います。

この記事が、あなたの言葉選びの参考になれば幸いです^^

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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