あなたは『淡雪』がどんな雪か知っていますか?
『淡雪』とは、春先に降る雪のことで、うっすらと降り積もる雪のこと。降ってもすぐに溶けてしまう雪のことです。
そして、『淡雪』は【春の季語】でもあります。
今回はこの『淡雪』について意味や類語・俳句などをご紹介します!
同じようなことばの『泡雪』との違いも解説します。
【淡雪】意味
『淡雪』は『あわゆき』と読み、意味はつぎのとおりです。
(出典:旺文社 国語辞典)
このように『淡雪』とは、春先に降るうっすらと積もる雪のことで、降ってもすぐに消えてしまう雪のことをいいます。
そして、『淡雪』は春の季語です。
『淡雪』って、
春の季語なんだにゃぁ。
『泡雪』との違いは、
にゃんだろうにゃあ?
【泡雪】との違いは?
『泡雪』または『沫雪』と書いて、『あわゆき』という言葉もあります。
こちらも【春の季語】です。
意味は、つぎのとおりです。
(出典:デジタル大辞泉 小学館)
このように『泡雪・沫雪』は、まるで泡のようにあっというまに溶けてしまう雪のことをいいます。
和菓子の『泡雪羹(あわゆきかん)』や『泡雪豆腐』の略称で『泡雪』ということもあります。どちらも、やわらかく、ふっと溶けてしまうような食感が特徴の食べものですね。
『淡雪』と『泡雪・沫雪』の共通点は、どちらも『溶けやすい雪』であること。
しかし、おなじ『溶けやすい雪』でも、少しニュアンスが違います。
その違いは、つぎの部分になります。
『泡雪・沫雪』…泡のようにやわらかな雪のこと
このように少し違いがありますが、『淡雪』も、『泡雪・沫雪』も、どちらも『溶けやすい雪』をあらわす言葉ですから、類語といえるでしょう。
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【淡雪】俳句
こちらでは、春の季語『淡雪』とつかった俳句をいくつかご紹介します。
(あわゆきや かりそめにさす おんながさ)
日野草城
(あわゆきの うしろあかるき つきよかな)
正岡子規
(あわゆきの つもるつもりや すなのうえ)
久保田万太郎
(あわゆきの ぬらせしよるのえだのこまやか)
岸田稚魚
(あわゆきや こおりのあとなき みずうみのうえ)
河東碧梧桐
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【淡雪】類語・連想語
こちらでは、春の季語『淡雪』の類語と連想語をそれぞれ一覧でまとめました。
類語
『淡雪』の類語を一覧にまとめました。季語には、どの季節の季語なのか、記入しています。
類語 | 読みかた | 意味 |
泡雪・沫雪 | あわゆき | 泡のようにやわらかく、溶けやすい雪のこと。《春の季語》 |
春雪 | しゅんせつ | 春に降る雪のこと。春の雪。 |
春の雪 | はるのゆき | 立春を過ぎてから降る雪のこと。《春の季語》 |
薄雪 | うすゆき | 少しだけ降り積もった雪のこと。《春の季語》 |
小米雪 | こごめゆき | 小米の粒ように細かく、さらさらと降る雪。粉雪のこと。 |
細雪 | ささめゆき | 細かに降る雪のこと。または、まばらに降る雪。 |
小雪 | こゆき | 少し降る雪、少しの雪のこと。《冬の季語》 |
粉雪 | こなゆき | 粉のようにさらさらとした雪のこと。《冬の季語》 |
太平雪 | たびたゆき | 春先に降る淡くて大きな雪片のこと。だんびら雪、かたびら雪。 |
名残の雪 | なごりのゆき | 春が来ても消え残っている雪のこと。春が来てから降る雪のこと。《春の季語》 |
微雪 | びせつ | 雪が少し降ること。 |
雪化粧 | ゆきげしょう | あたり一面が降った雪で真っ白になり、まるで化粧したように景色が一変することをいう。 |
臘雪 | ろうせつ | 旧暦12月(太陽暦では12月下旬~2月上旬頃)に降る雪のこと。 |
連想語
こちらでは、『淡雪』から連想されるような言葉をあつめました。
連想語 | 読みかた | 意味 |
白雪 | しらゆき | 雪の美称、まっしろな雪のこと。 |
白銀 | はくぎん・しろがね | 銀のこと。また、降り積もった雪の形容のこと。 |
牡丹雪 | ぼたんゆき・ぼたゆき | 雪の結晶が多数付着し合い、大きな雪片となって降る雪のこと。水分が多めの、牡丹の花びらのように大きな雪片のこと。《春の季語》 |
花弁雪 | かべんゆき | 花びらのように大片の雪のこと。 |
里雪 | さとゆき | 平地に降る雪のこと。 |
早雪 | そうせつ | ふつうの時節よりも早く降る雪のこと。 |
新雪 | しんせつ | 新しく降り積もった雪のこと。《冬の季語》 |
瑞雪 | ずいせつ | めでたいしるしに降る雪のこと。 |
雪片 | せっぺん | 雪のひとひらのこと。雪の結晶体が互いにいくつか付着して、ある大きさになったもの。《冬の季語》 |
濡れ雪 | ぬれゆき | 水分の多い雪のこと。 |
深雪 | みゆき | 雪の美称で、深く積もった雪のことをいう。 |
雪の花 | ゆきのはな | 雪を花にたとえていう言葉。《冬の季語》 また、スノードロップの別名。 |
春霞 | はるがすみ | 春に立つ霞のこと。春になり、遠くの山などの前に、帯状の煙のようなものが見える現象のこと。 |
吉春 | きっしゅん | めでたい春、よい新春として、年賀状などに書く言葉のこと。 |
春月 | しゅんげつ | 春の夜の月のこと。春の月、朧月のこと。 |
春の夜の夢 | はるのよるのゆめ | 春の夜に見る夢のこと。春の夜のように短いことのたとえで、人生が儚いことのたとえ。 |
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まとめ
今回は『淡雪』という【春の季語】についてご紹介させていただきました。
『淡雪』の意味や、『泡雪』との違いをまとめるとつぎのとおり。
『泡雪』の意味…泡のようにやわらかく、とけやすい雪のこと。
2つの共通点…溶けやすい雪のことで、【春の季語】
2つの違い…粉雪のように薄く降り積もった雪のことと、泡のようにやわらかい雪片のこと。
このふたつの『あわゆき』は類語になります。
おなじ『溶けやすい雪』でも細やかな違いが表現されていて、日本語って本当に繊細ですね!季語は季節を肌で感じることができます。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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